
『魔女の帰還』を、ようやく遊べましたよー。
3つ出た『マンション・オブ・マッドネス 完全日本語版』の拡張セット1つです。
自分がマスター役を務め、4人の探索者プレイヤーと対決しました。
準備、説明、後片付けを入れると、大体6時間やってましたね。
最初は基本セットのマップタイルを組み替えて、今回の舞台を作り上げましょう。
かつては「魔女の家」と呼ばれた貸しアパートと、そして異世界という2つのマップ。
この2つは繋がっていませんが、異世界の一室には初めからハシゴマーカーが置かれています。
ゲームが進むと対になるハシゴマーカーが現われて、異世界へ行き来できるようになるのでしょう。
異世界の両端には祭壇があり、今回のシナリオでは召還系のマスターアクションを使います。
基本セットのシナリオ2のように、かなり早い時期からティンダロスの猟犬やショゴスを呼び出せるわけです。
魔女の帰還で追加されたマスターアクションは2つ。
「ゲート・フラックス」はモンスター1体を、探索者のいない部屋へワープさせます。
カルト信者/ゾンビが2、ティンダロスの猟犬が3、そしてショゴスなら「5」の脅威点が必要。
なるほど、まずは異世界で召還したモンスターを、探索者の隣の部屋に送り込む。
次に「下僕に命じる」で2マス動かして、恐怖判定&戦闘の流れに持ち込むんですね。
ただ、実際には1度も使わないままでしたけどねえ、ゲート・フラックス。
とにもかくにもコスト高過ぎ、これに尽きます。
他のマスターアクションや、神話カードでの割り込みなど、他にも脅威点は使うんですよ。
それに話が進めば、探索者の方から異世界に飛び込んでくる事は、火を見るより明らか。
なら「下僕に命じる」で、待ち伏せできる位置に移動させておいた方が、ずっと効率的でした。
生体サンプルを取るマスターアクションがあれば、話は違ったと思いますけど。
2つ目の「ブラウン・ジェンキン」は、探索者に回復できない精神ダメージ「魔女の印」を与えるという物。
(暗闇トークンで代用しますが、見た目に違和感はなかったですよ)
回復できないだけでも強力なのに、魔女の印を持てば持つほど探索者は敗北しやすくなります。
ネタバレになるので詳しくは書きませんけど、そういう風にシナリオがデザインされてるんです。
以上のように、非常に強力なアクションですが、あくまで探索者が能力判定に失敗すればの話。
今回、探索者の全員が高めの数値だったので、これも何回か試しただけで終わりました。
確率の低いものに1脅威点を払うよりは、ショゴスの恐怖判定−4修正の方が、ずっと安定してますから。
戦闘でも頼りになりますしね、ショゴス。
さて、今回のマスター側の勝利条件は(以下、ネタバレのため要反転)探索者全員を発狂状態にすること。
うっわー、かなり厳しい。4人中2人の正気度が10を越えてるんですけど。
ゲーム開始からしばらくは戦闘のない展開が続きました。
探索者への妨害は神話カードが中心になります。
チクチクとトラウマカードで嫌がらせするのも忘れません。
マスターアクションでカルト信者を召還して、ティンダロスの猟犬やショゴスに両替。
そして少しずつ移動させ、いつ探索者が来ても良いように布陣を整えていきます。
もう手一杯で、ゲート・フラックスに割り振るだけの余裕なんて、どこにもありゃしませんわ。
探索者は散り散りになって、探索を行っていきます。
魔女の家での遭遇はないと見越しているので、実に大胆なものです。
パズルを解くのに少しばかり手間取りましたが、それでも今回は勝てそうだという雰囲気を漂わせてましたね。
正直なところ、自分も負けを覚悟してました。
こちらの悪手もあって、ついに異世界へのゲートが開放。
連中を防ぐための光明が見えないまま、探索者たちを迎え撃つ羽目になりました。
とりあえず限界までモンスターを召還してはいますが、一体どれだけ削れるのか。
奴らは充実した武器や呪文を装備してて、どうにも隙が見えません。
カードの引きが悪く、有効な神話カードが手札にないのも厳しいです。
トラウマカードは条件さえ整えば、一気に押せる組み合わせが揃っていたのが救いでしょうか。
ただ、そのためには相当量の正気度を、今から削っていく必要があるという……
とりあえず探索者たちは方針として、祭祀所の片方に狙いを定めます。
後から思えば、この選択はマスター側に有利に働きました。
もう一方を選んでいたなら、新しい探索者が(当然ノーダメージで)途中参戦していたでしょうから。
とは言え、ゲーム中はそんな事が分かるはずもなく、打開策が見えないままです。
探索者の持つ遠距離武器のせいで、不用意に近付く事もできません。
しかし、向こうもいきなり祭祀所に突っ込みはしません。
安全な部屋の探索を優先、しばらく膠着状態が続くのでした。
場が固まればマスター有利です。
こちらは失う物がないまま、次のイベントカードの発動が近付くのですから。
貴重な脅威トークンも温存しておけますし。
ですが、とうとう探索者たちが動き始めました。
強引に部屋を突き切って、マップ端の祭祀所で探索を行います。
そこで手に入れたカードで、ついに探索者側の勝利条件が整ってしまいました!
ただしそれには能力判定に成功しなければなりません。
後は、能力値の高い探索者にカードを渡して、判定に成功するだけです。
……あれ、目的カードが公開されたって事は、もう探索者の復活はない。
つまり肉体的にブチ殺しても勝ちになる!
おお、何故こんな単純なことに気が付かなかったのか。
こちらにはショゴスがいるし、カルト信者で人海戦術だって取れるのです。
そうと分かれば、やる事は明快。
生かさぬよう殺さぬよう泳がせていた探索者を、まずは用済みとばかり軽く抹殺。
ただこれは、あちらさんも想定の範囲内です。
残った探索者の1人が、鍵となるカードを持って魔女の家に戻り、安全に能力判定をするつもりでいます。
ふはははは、そうは問屋が卸さねえ!
神話カードで正気度を下げた後、連続してトラウマカードを打ち込みます。
終盤最強の「パニック」で、その探索者を3マス移動、再び異世界に戻って来てもらいましょう。
戻った先にはショゴスが2体。
−4の恐怖判定が2回と戦闘が2回、もちろん耐え切れる筈もなく昇天です。
これで、そいつが持っていた回復系の呪文も消えました。
残りの探索者が2人になると、一気にマスターは楽になりますね。
すぐ手番が回ってきますから、脅威トークンの回復も早まります。
さらに対象が減っているので、より多くの脅威トークンを、残った探索者に投入できるのです。
残った2人の探索者のうち、片方は無視して構わない状態になりました。
(実はゲーム中盤あたりから、その状態に追い込んでたんです)
マスター側の勝利条件を満たすには、もう1人にダメージを与えなければ。
無人になった祭祀所に逃げ込まれましたが、それは自ら死地に飛び込んだのも同じです。
ショゴスが倒された時に備えて、反対側の祭祀所で待機させていたカルト信者たち。
そいつらを自主的に消滅、マスターアクションを使って改めて召還。
場所はもちろん、狙いを付けた探索者が逃げ込んだ祭祀所です。
脅威トークンに余裕があるので、3体全てを送り込みます。
3回の恐怖判定3と3回の戦闘で、ちょっとずつ削っていきましょう。
しかし前半でダメージを与えていなかったため、間に合いそうにありません。
そうこうしている間に、最後のイベントカードが表向きになります。
最終イベントの指示で、その探索者は相当に不利な能力判定をする羽目に。
結果は………………失敗!
失敗時のペナルティが引き金となって、あれれ、マスター側の勝利条件を達成してしまいましたよ。
ありがとうございます、自分1人の力では時間切れで、引き分けになるところでした。
思い返せば、探索者側は特殊効果を上手く使えなかったのが、一番の敗因でしょうか。
ゲーム中に1回だけ使える能力を無駄にしたり、後からカードの有効な使い方に気付いたりと、反省しきりでした。
途中でショゴスを1体だけでも殺していれば、かなり展開が変わったかもしれません。
マスターをやって思ったのは、やはり自由にモンスターを呼び出せるのは心強いですね。
全くもって効果的に動かせてなかったのですけど、それでもショゴスが早々に登場して待ち伏せてるのは大きいですよ。
参照リンク:
狂気の館 新拡張 『恐怖の家』
『狂気の館』 狂気トラウマの謎
『狂気の館』 抑えがたい衝動
第1回『狂気の館』ゲーム会
第2回『狂気の館』ゲーム会
第3回『狂気の館』ゲーム会
『狂気の館』早見表(FAQ入り)、公開記事
『狂気の館』 画像入りで判りやすい紹介記事
魔女の帰還@アークライトゲームズ
銀のタブレット@アークライトゲームズ
死が二人を分かつまで@アークライトゲームズ
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