2014年07月01日

『レッド』 無料公開中のカードゲーム

追記:
何度かの改定を重ねた結果『Red 7』の名前で製品化しました。





赤・橙・黄・緑・青・藍・紫

Red_logo.png

アスマディ・ゲームズが無料で公開している『Red』を紹介します。
BGGには「人数:2-4(4人プレイ推奨)、時間:5分、年齢:8歳以上」とあります。
作者はCarl Chudyk & Chris Cieslikの2人。
Carl Chudykは『イノベーション』や『ローマに栄光あれ/グローリー・トゥ・ローマ』などの作者カール・チャデク。
Chris Cieslikは『かちまけバナナ』のクリス・キースリックですよ。

公開中のpdfファイルは7ページありますが、ルール説明は最初の1ページだけ。
残りの6ページは印刷して遊ぶためのカードデータばかりです。
ルールを端的にまとめ過ぎて言葉が足りてない感はあるものの、適当に補いながら見ていきましょう。

ちなみに、この記事を書いている時点だと Rules v0.999 で、改定される可能性があります。
初期手札枚数や生き残りの条件が、公開直後のデータから大きく変わっていますし、おそらく今後も手を加えるのでしょう。



『レッド』で使用するカードは49枚。
虹の7色(赤・橙・黄・緑・青・藍・紫)それぞれに、1-7の数字が割り当てられています。
数字が大きいほど強いカードですから、例えば「7」は常に「6」よりも強くなります。
数字が同じ場合は赤が最強で紫が最弱です。

Red_order.png
色の強さが一目で分かる早見カードあり。

【ゲームの準備】
49枚の色カードを裏向きで良く切ったら、手札として各プレイヤーに裏向きに7枚ずつ配ります。
各プレイヤーの前に今度は表向きで1枚ずつ配り、以降は「パレット」と呼びましょう。
初期パレットの一番強いプレイヤーが現在「赤で勝っている」扱いになりますよ。
(ルールには書いてませんが、多分このプレイヤーはpdfデータ最後のカードを受け取るのではないかと)
「赤で勝っている」プレイヤーの左隣りから手番を始めます。

追記:
ゲーム開始時のルールは常に「赤」なのでしょう。


Red_PlayingRed.png
今一つ使い道の分からない最後のカード。

追記:
初期パレットの一番強いプレイヤーが捨て山に置いて、ゲーム開始時のルールは「赤」だという目印にするのだと思います。


【手番のアクション】
手番がきたら2つあるアクションのどちらか片方、あるいは両方を行います。

  • 手札1枚を自分のパレットに置く
  • 手札1枚を捨て札にしてルールの色を変える

後者、ルールの色を変えるアクションは自分が生き残れる場合にだけ行えます(後述)。
両方のアクションを行った場合は、山札から1枚引いて手札に加えてください。
パスはありませんから、手番ごとに手札が必ず1枚減るのです。

手番の終わりに、生き残りの条件を満たしてなければ、ゲームから脱落します。
自分のパレットにあるカードを全て手札に加えたら、自分の前に伏せて置きましょう。
他のプレイヤー全員が脱落したらゲームの勝者になります。

【生き残るには】
生き残りの条件はルールの色により様々です。
ゲーム開始直後は「赤」のルールですが、手番で捨て札にしたカードの色が「現在のルールの色」になります。
注意: 手番に自分が生き残れる場合だけ「手札1枚を捨て札にしてルールの色を変える」アクションを行えます。

生き残れるかどうか、手番の終わりに(自分を含む)全プレイヤーのパレットにあるカードを比べます。
現在の色のルールに該当するカードが最も多ければ無事に生き残り、左隣りのプレイヤーに手番が移動。
カード枚数が同じだった場合は、その中で最も強いカードを比べて最強なら、手番プレイヤーは脱落せずに生き残ります。
なお手番でないプレイヤーは決して脱落しません

訳注:
ルールの色と、パレットにある該当するカードの色とは、全く別のものです。
ルールの色は、手番の終わりに生き残るか否かの判定基準を、ただ単に決めるだけの役割しかないのです。
ですから例えばルールが赤の場合、パレットに赤のカードがなくても何の問題もありません。
また逆に、その色がパレットにあろうと有利にもなりません。


  • 赤: カード1枚のみ
  • 橙: 同じ数字のカード
  • 黄: 同じ数字のカード
  • 緑: カードの合計値が「7」
  • 青: 異なる色のカード
  • 藍: 連続する数字(ポーカーで言うストレート)
  • 紫: 偶数のカード

Red_winning.png

上の画像にある例(Example)を見ながら、どうして左側のパレットの方が強いのか確認していきましょう。

赤(Red): 各パレットの中で最も強いカード1枚を比べます。左は緑6、右は紫6です。同じ数字の場合は色の強さで判定するのでしたね。緑と紫なら強いのは緑ですから、左側のパレットの方が強いわけです。

橙(Orange): 同じ数字のカードがパレットに何枚あるでしょう。左は「2」が3枚、右は「7」が2枚です。枚数が多いので左側のパレットが強いのです。

黄(Yellow): 同じ色のカードが何枚ありますか。左のパレットには黄が2枚、右は緑が2枚です。枚数が同じ場合は、それらのカードの中で最も強いものを比べ合います。左は「6」で右は「4」ですから、左のパレットの方が強いわけです。

緑(Green): 合計が7になる組み合わせを考えましょう。左は4+2+1の3枚で「7」になり、右は「7」の1枚だけです。もちろん該当するカードの枚数が多いのは左側ですね。

青(Blue): 異なる色のカードを1枚ずつ選びましょう。左は橙7+黄5+青4の3枚、右は緑5+青6+藍4の3枚です。カードの枚数が同じ場合は、該当するカードの中で最も強いものを比べ合うのでした。左は「7」で右は「6」ですから、数字の大きな左側が強いのです。

藍(Indigo): 連続する数字のカードが何枚あるでしょう。パレットに置いたカードが数字順に並んでいる必要はありません。左は4から7の4枚、右は2から5の4枚です。カードの枚数は同じですが数字の大小で勝っているのは左側です。

紫(Violet): 偶数のカード、つまり2・4・6のカードが対象です。左は3枚、右は2枚ですからカード枚数の多い左が強いわけです。もしみぎに「6」がもう1枚あったとしても、左のパレットの方が強いのは変わりません。枚数が同じ場合、最も強い1枚を比べ合うわけですが、左側には偶数の中で最強の「6」があり、なおかつ色の順でも最強の「赤」だからです。


【上級ルール】
何ラウンドか得点を重ねて競う上級ルールは、もうすぐ公開します。



参照リンク:
かちまけバナナ

カール・チャデク新作『ユークロニア』
『イノベーション』 無料ネット版
『イノベーション:過去のこだま』 新版が登場
『ユークロニア』『イノベーション:エコーズ』 正誤表 紹介記事
『ユークロニア 日本語版』 ルール紹介記事


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posted by okanenainde at 16:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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