誤訳の指摘をコメントにいただきました。
誤訳部分に打ち消し線を入れて、ご指摘の正しい訳を赤文字で追記してあります。
修正が遅れて大変申し訳ありませんでした。
BGGから4人専用のトリックテイキング『Triple Crown』を紹介します。
普通のトランプが1組あれば遊べるので気軽に楽しめるでしょう。
基本的には得点を競う個人戦なのですが、一時的に他のプレイヤーとペアを組む場合があります。
【必要なもの】
- 普通のトランプ1組(ジョーカーを除いた52枚)
- 筆記用具
【ゲームの目的】
誰よりも早く15点を稼げば勝ちです。
後で説明する「ハイクラウン」「ロークラウン」「チームクラウン」を達成すれば得点できます。
【用語】
トリック: 各プレイヤーは順番に手札からカードを1枚ずつ出していきます。この4枚のカードをトリックといいます。
ラウンド: 52枚のカードを出し切って13回のトリックを行なう一区切りを指します。
スート: トランプに描かれた4種類のマーク「スペード・ハート・ダイア・クラブ」です。
リード: 各トリックで最初に出たカード、および最初のカードを出すこと。
フォロー: リードされたのと同じスートのカードが手札にあれば必ず出すルール。同じスートのカードがなければ何を出しても構いません。
切り札: 他の3種類よりも強いスート。トリックに切り札が2枚以上あれば、よりランクの強い方が勝ちます。
ディーラー: ラウンドの始めにシャッフルして、各プレイヤーに13枚のカードを配るプレイヤー。次のラウンドでは左隣りのプレイヤーが新しいディーラーになります。
(訳注: ディーラーの決め方はルールにありません。じゃんけんなどで適当に選びましょう)
【3つのクラウン】
各プレイヤーは手札として配られた13枚のカードを、他プレイヤーに見せず自分だけ確認します。
ハイクラウン: 手札に「スペードのエース」があるプレイヤーの目標です。そのラウンドで5トリック以上の勝ちを目指しましょう。
ロークラウン: 手札に「ダイアの2」があるプレイヤーの目標です。そのラウンドは全く勝たないまま終わらせましょう。
チームクラウン: 「スペードのエース」と「ダイアの2」のどちらも手札にないプレイヤー2人が協力して達成する目標です。
自分のクラウンが何かは言わないほうが良いでしょう。他プレイヤーのクラウンを読んで、可能であれば邪魔しましょう。
【ラウンドの開始】
ディーラーの左隣りに座っているプレイヤーが第1トリックのリードを行います。手札からカードを1枚選び表向きで自分の前に出します。他プレイヤーたちは時計回りの順に、フォローのルールを守りつつ、手札からカードを1枚ずつ表向きで出していきます。全てのプレイヤーがカードを1枚ずつ出したらトリックの勝者が決まります。
- 切り札が出ている - その中で最も強いランクのカードを出したプレイヤーが勝ちます。
- 切り札が出てない - リードされたのと同じスートの中で最も強いランクのカードを出したプレイヤーが勝ちます。
注意: トリックで出された「スペードのエース」および「ダイアの2」は、出したプレイヤーの前に表向きのまま置いておきます。どのプレイヤーがどのクラウンの担当かを示すためです。
【得点】
13回のトリックが終わったら得点計算です。
- ハイクラウン - 5トリック以上勝っていれば「2点」を獲得します。
- ロークラウン - 0トリックなら(全てのトリックに負けていれば)「3点」を獲得します。
- チームクラウン - 以下の合計を得点として、チームの2人がそれぞれ獲得します。
ハイクラウンを目指していたプレイヤーの取ったトリック数で、5に足りない分(つまり「5-トリック数」)
例: ロークラウンを目指していたプレイヤーが2トリック、ハイクラウンを目指していたプレイヤーが4トリック勝ちました。ロークラウンを目指していたプレイヤーから2点、ハイクラウンを目指していたプレイヤーから1点(5-4=1)を得るので、合計3点をチームになったプレイヤー2人はそれぞれ獲得します。
15点を稼いだプレイヤーの勝ちでゲームが終わります。同時に2人以上が15点以上の達した場合、より点数の高いプレイヤーが勝ちます。同点なら勝利を分け合います。誰も15点に届いてなければ次のラウンドを始めます。
【ダブルステークス】
ラウンドの始めに配られた13枚に「スペードのエース」と「ダイアの2」が両方ともあった場合、その旨(ダブルステークス)を他のプレイヤーたちに教えます。そのラウンドは、残りのプレイヤー3人がチームになって、ダブルステークスのプレイヤー1人と戦います。
ダブルステークスのプレイヤーは切り札を選びます(切り札なしを選んでも構いません)。次にダブルステークスのプレイヤーは「ハイクラウン」あるいは「ロークラウン」のいずれかを選び、誰にも知られないよう紙に書いておきます。
ディーラーの左隣りのプレイヤーがリードを行って第1トリックを始めます。ダブルステークスのプレイヤーが自身で選んだクラウンを達成するか、トリックを13回したらラウンドが終わります。
ダブルステークスのプレイヤーは、ハイクラウンもしくはロークラウンを成功させたら、(ハイクラウンとロークラウンの両方を達成した扱いになって)計5点を獲得します(訳注:ラウンドの最初に選んだクラウンは、両方とも失敗したときの計算にしか影響しません)。
失敗した場合は、ダブルステークスのプレイヤーが選んだクラウンと勝ったトリック数に応じて、残りのプレイヤー3人がそれぞれ点数を獲得します。
例: ダブルステークスのプレイヤーは「ロークラウン」を選びましたが、3トリック勝ちました。他のプレイヤーたちは、ダブルステークスのプレイヤーが勝った3トリックの2倍、6点をそれぞれ獲得します。
訳注: 「ハイクラウン」を失敗した場合は、5と勝ったトリック数の差分を2倍したものが、残り3人の得点になるのでしょう。
注意:
ダブルステークスのプレイヤーは、自身で選んだクラウンでない方を達成しても、点数を獲得できます。
例: 「ロークラウン」を選びましたがラウンドの序盤でトリックに勝ってしまいました。即座に方針を切り替たえ、結果として5トリック勝ちました。自身で選んだ「ロークラウン」には失敗したものの、5トリック勝ったのでハイクラウンの達成です。ダブルステークスのプレイヤーは(ハイクラウンとロークラウンの両方を達成した扱いになって)計5点を獲得、残りの3人は無得点でラウンドが終了しました。
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ただ、何点か紛らわしい訳や間違った訳があるように思いました。
以下に、その箇所の引用と、自分の訂正案を書いてみます。
>ただし後述する「ダブルステークス」のないラウンドは切り札がありません。
--
切り札があるのは、後述する「ダブルステークス」のラウンドのみです(訳注:「ダブルステークス」のラウンドでも、切り札なしのことがあります)。
>チームクラウンを成功させるには、ハイクラウンとロークラウンの両方を失敗させる必要があります。
--
チームクラウンを成功させるには、ハイクラウンもしくはロークラウンの少なくとも一方は失敗させる必要があります。
>チームクラウン - 以下の合計を得点として、チームの2人がそれぞれ獲得します。
>・勝ち数が少ない方のプレイヤー: 勝ったトリック数
>・勝ち数が多い方のプレイヤー: 5-勝ったトリック数
--
チームクラウン - 以下の合計を得点として、チームの2人がそれぞれ獲得します。
・ロークラウンを目指していたプレイヤーの取ったトリック数
・ハイクラウンを目指していたプレイヤーの取ったトリック数で、5に届かなかった数
>例: 片方のプレイヤーが2トリック、もう一方のプレイヤーが4トリック勝ちました。少ない方のプレイヤーによって2点、多い方のプレイヤーから1点(5-4=1)、合計3点をチームになったプレイヤー2人がそれぞれ獲得します。
--
例: ロークラウンを目指していたプレイヤーが2トリック、ハイクラウンを目指していたプレイヤーが4トリック勝ちました。ロークラウンを目指していたプレイヤーから2点、ハイクラウンを目指していたプレイヤーから1点(5-4=1)を得るので、合計3点をチームになったプレイヤー2人はそれぞれ獲得します。
>ダブルステークスのプレイヤーは自身で選んだクラウンを成功させたら(ハイクラウンとロークラウンの両方を達成した扱いになって)計5点を獲得します。
--
ダブルステークスのプレイヤーは、ハイクラウンもしくはロークラウンを成功させたら、(ハイクラウンとロークラウンの両方を達成した扱いになって)計5点を獲得します(訳注:ラウンドの最初に選んだクラウンは、両方とも失敗したときの計算にしか影響しません)。
※ If the solo player failed to achieve either High or Low ... という英文が少し怪しいです。上記のように解釈しないと、後述されている「"Low"と書いていたけど5トリック取って勝ち」という例と合いません。ルールのデザインとしても、"Low"と書いてる状態から勝ちにいくのはリスクが高いので、妥当かと思います。
>ダブルステークスのプレイヤーが自身で選んだクラウンに失敗しても、点数を獲得できる場合があります。
--
ダブルステークスのプレイヤーは、自身で選んだクラウンでない方を達成しても、点数を獲得することが出来ます。
以上です。
ハイクラウン/ロークラウンの片方でも失敗させると1ダウン1点入る、ではないでしょうか
例だと「ロークラウンを2ダウン ハイクラウンを1ダウンしたので合計3点ずつ」っぽいです
なおダブルステークスでは「方針転換してギリギリで失敗するとダウン点が酷いことになる」ことをお伝えしておきます