2014年08月04日

黒死病と秘密の逢引

BlackPlagueBlindDate_logo.jpg

今日はBGGから『Black Plague Blind Date』を紹介します。
ゲームの舞台は14世紀、黒死病や身分の差が当たり前に存在していた時代。
プレイヤーたちは理想的な男女の出会いを提供する斡旋人となって、ライバルたちよりも高い評価を得るのが目的です。

人数:3-4人
時間:30分
年齢:14歳以上


通常のトランプが1組あれば遊べる、推理とハッタリのゲームですよ。
後述するキューブの調達が難しいですが、別の何かで代用するか他のボードゲームから拝借しましょう。



訳注: このゲームではJ・Q・Kだけでなく、Aも絵札として扱います。

【ゲームの準備】
通常のトランプ1組から以下のカード20枚を抜き出します。
  • J 4枚
  • Q 4枚
  • K 4枚
  • A 4枚
  • ハートの2
  • クラブの3
  • ダイアの4
  • スペードの5
他のカードは使わないので箱の中に戻しましょう。
6色10個のキューブをテーブル中央に置きます。

BlackPlagueBlindDate_cubes.png

数字札4枚(ハートの2、クラブの3、ダイアの4、スペードの5)をシャッフルし、各プレイヤーに裏向きのまま1枚ずつ配ります。残りの絵札16枚をシャッフルし、各プレイヤーに同じ枚数を裏向きで配ります。

3人で遊ぶ場合: 各プレイヤーは配られたカードから1枚ずつ選び、裏向きでテーブル中央に捨て札として置きます。全員が選んだら捨て札を全て表向きにします。捨て札になった3枚のカードは、その季節(ラウンド)では使いません。


【ゲームの目的】
4つの季節(ラウンド)の後、最も高い評価を得た斡旋人がゲームに勝利します。


【カードが示すもの】
各カードには性別・状態・階級のうち2-3の要素が設定されています。ゲーム中はキューブを使って要素を表します。

BlackPlagueBlindDate_features.png

性別男性K と J
女性Q と A
状態病気クラブ と スペード
健康ハート と ダイア
階級上流K、Q、4、5
下流J、A、2、3


【ターンの流れ】
各季節(ラウンド)は2つのターンに分かれます。そして各ターンは7つのフェイズに分かれます。

1) 第1行動順フェイズ
各プレイヤーは自分の手札にある数字札の合計値を宣言します。合計値の最も大きなプレイヤーが次のフェイズのスタートプレイヤーです。
注意: 第1ターンでは手札にある数字札は1枚ずつですが、第2ターンでは2枚以上になる場合があります。

2) ブラインドデートフェイズ
スタートプレイヤーから始めます。手札の1枚を「ブラインドデート(Blind Date)」として選び、裏向きで自分の前に置きます。即座にブラインドデートとして選んだカードの要素を、1-3個のキューブを使って示しましょう。カードについて言葉で表現しても構いません。何を言おうと自由ですが、要素を示すキューブに関しては嘘偽りがあってはいけません。

例: クラブのAを選び、ピンク(女性)と黒(病気)計2個のキューブを置きました。「この子はめちゃくちゃ綺麗なんだよ。黒く汚れた指がアレだけどね。でもさ、手袋をしてない女王様(クイーン)なんていないだろ?」と、Qであるかのようにブラフを仕込みましたが他プレイヤーたちは上手く引っかかってくれるでしょうか。

ブラインドデートを選んだ際に、要素を表すキューブが全く残っていない場合がありえます。そのプレイヤーは得点フェイズで評価+2を得ます。

3) 交換フェイズ
前のフェイズで最後にブラインドデートを選んだプレイヤーは、2つのアクション「自由選択」と「ババ抜き」から、どちらか片方を選びます。そして選んだアクションを、左・右・対面のどちらに向けて行うかも決めます。
  • 自由選択 - 各プレイヤーは同時に手札からカードを1枚選び、裏向きのまま、決められた方向にいるプレイヤーに渡します。
  • ババ抜き - 各プレイヤーは同時に、決められた方向にいるプレイヤーの手札から、ランダムでカードを1枚引きます。
4) 第2行動順フェイズ
第1行動フェイズと同じように処理してください。ただし誰の手札にも数字札がなければ、同じ季節(ラウンド)の第1行動フェイズで決まった行動順をそのまま引き継ぎます。

5) マッチフェイズ
スタートプレイヤーから始めます。手札の1枚を「マッチ(Match)」として選び、(自身のを含む)いずれかのブラインドデートの横に、表向きで置きます。1枚のブラインドデートに2枚以上のマッチが置かれても構いません。どのマッチを誰が出したのか分かるよう、次の画像のように並べましょう。

BlackPlagueBlindDate_example.jpg
各プレイヤーがマッチを1枚ずつ置いたら得点フェイズに移ります。

6) 得点フェイズ
ブラインドデートを1枚ずつ表向けていき、以下の方法で得失点を計算します。

A) まずは、自分のブラインドデートに出されたマッチによる得失点:
評価+1他プレイヤーが出したマッチ1枚につき受け取る評価
ただし自身のブラインドデートに自分でマッチを置いてない場合に限る
評価+2ブラインドデートにキューブが全くないなら
評価−2自身のブラインドデートに、自分でマッチを置いた場合

訳注:
自身のブラインドデートに自分でマッチを置いても評価を失うだけです。
BGGに登録されているプレイマットの画像を見ても、自分で置くデザインにはなっていません。
これなら「自分で自分に置けない」ルールにした方が分かりやすかったのでは?


B) 次は、ブラインドデートに置かれたマッチによる得失点:
「良い逢引」があれば、より高いマッチを置いたプレイヤーだけが評価を得ます。なければ「悪い逢引」の中で最も評価の低いマッチを置いたプレイヤーだけが評価を失います。評価は0を越えてマイナスになりえます。

良い逢引
評価+4完璧な逢引同じスートのKQ あるいは 同じスートのJA
評価+3素敵な逢引同じスートの男性と女性
ただし同じ階級(KA あるいは JQ)は不可
評価+2結構な逢引同じ色のKQ あるいは 同じ色のJA
ただし同じスートは不可
評価+1適切な逢引同じ色の男性と女性
ただし同じ階級 あるいは 同じスートは不可

悪い逢引
評価−2待ちぼうけ絵札と数字札
評価−5接触感染異なる色の男性と女性
評価−X二股数字札2枚
数字札2枚の合計と同じだけ評価を失う
評価±0取り違い上記のいずれにも当てはまらない組み合わせ全て

7) リセットフェイズ
まだプレイヤーたちに手札が残っていれば、キューブを全てテーブルの中央に戻します。テーブルに出された全てのカードを、見やすいようにスートごとに分けて数字順に並べます。残りの手札を使って次のターンを始めます。ターンを2回行ったら、その季節(ラウンド)が終わります。


【季節(ラウンド)による特殊効果】
このゲームは「季節」と呼ばれるラウンドを4回行います。基本的には同じ流れで進みますが、季節ごとに得点フェイズの処理が異なります。

1) 夏ダイアのブラインドデートに出されたマッチ1つにつき評価+2
2) 秋クラブのマッチは全て評価+2
3) 冬スペードを含む「悪い逢引」はいずれも2倍の評価を失う
4) 春ハートを含む「良い逢引」はいずれも2倍の評価を得る



参照リンク:
ブラインドデート - Wikipedia

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