2017年03月20日

ホード ドラゴンにご用心



本日は『Hoard』を紹介します。
チーキー・パロット・ゲームズによる、記憶&セットコレクションのカードゲームです。
アマゾンで取り扱われており、英文ルールも4ページだけなので訳してみました。





ホード(Hoard)
訳注:文章だけでは分かりにくいため、英文ルールの図例を参照すると良いでしょう)


人数:2-6人
年齢:6歳以上
時間:10-45分(1ラウンド10分)


【目的】
ホードはプレイヤーの1人が5勝利点以上を獲得するまでラウンドを繰り返します。
各ラウンド、ドラゴンの財宝からできるだけ多くの宝物を集めて確保します。
仲間の冒険者からの、時によっては自分自身の剣を、盾で防ぎましょう。
自分が先んじていると思えば、カード切れやドラゴンの目覚めにより、ラウンドを終わらせに行くのです。


【内容物】
ドラゴンボード3枚(青い面:睡眠、赤い面:目覚め)
通常カード56枚:
  • 財宝カード42枚:金貨袋、ダイアモンド、指輪、ゴブレット(金杯)、エメラルド、宝箱(ワイルドカード)
  • (ドラゴンに影響を与える)ドラゴンアクションカード8枚:ギャー!(Eeek!)3枚、シーッ!(Shhh!)2枚、選択3枚
  • 剣カード3枚+盾カード3枚
縁が紫のカード3枚:王冠、王笏、マント(3-6人プレイ時の選択ルール用)
羽毛アイコン付きのカード6枚:6人プレイ時のみ使用
早見カード
プレイヤー駒6個
専用サイコロ1個:数値1-5とエスメラルダ(人型のシルエット)
得点トークンと道化の帽子トークン


【準備】
1.テーブル中央にドラゴンボードを3枚とも青い面が上(ドラゴンが熟睡している状態)になるよう並べます。
2.通常カードをシャッフル、ドラゴンの周りを囲うようにカード12枚を、裏向きで並べます(図例参照)。このカードの並びは、プレイヤー達が活動するゲームボードになります。
3.残りのカードは山札として、プレイヤー全員の手の届くところに置きます。
4.山札から各プレイヤーにゲーム開始時の手札として5枚ずつ配ります。手札の内容は他プレイヤーたちから秘密にします。
5.各プレイヤーは、プレイヤー駒を1つ選びます。(ドラゴンの周りに置いた)12枚のカードから1枚を選んで内容をこっそりと確認します。(確認したカードを元の位置へ裏向きに戻したら)その上に自分のプレイヤー駒を置きます。


【ゲームの流れ】
最も若いプレイヤーが1ラウンド目に最初の手番を行います。
2ラウンド目以降は、最も勝利点の低いプレイヤーが最初の手番を行います。
手番には4つあるアクションから1つを実行します。
  • サイコロを振り、移動してカード1枚を取る
  • ポイントを得るために財宝を確保する
  • ドラゴンに影響を与える
  • 剣/盾/マントの1枚を使う
ラウンドが終わるまで、時計回りに手番が移ります。
(ラウンドが終わったら)ポイントを計算して比べ合い、勝利点を分配します。
そして新しいラウンドを始めます。


【アクション】
1)サイコロを振って移動
サイコロを振ります。出目が1から5なら、時計回りか反時計回りに、自分のプレイヤー駒を出目と同じ分だけ(カードの上を)移動します。
出目がエスメラルダ(人型のシルエット)なら、自分のプレイヤー駒を
  • 今ある位置から動かさない
  • 1から5の数値から1つを宣言して、時計回りか反時計回りに移動する(1枚を除き、好きなカードの上に移動できる)
のどちらかを選んで行います。

移動先にある裏向きのカードを取って内容をこっそり確認します。
確認したカードが欲しければ自分の手札に入れます。
訳注:欲しくなければ、そのまま元に戻すと思われます)
カードを手札に入れたら、代わりのカード1枚を裏向きに補充します。
補充は以下のどちらか1つを選びます。
  • 自分の手札から選んだ1枚
  • 山札の一番上にある1枚
山札からの場合、補充する前にカードの内容を自分だけ確認します。
移動先に残ったカードの内容は見て知っているわけです。


2)財宝を確保する
手札からカード1セットを選んで、自分の前に表向きに置きます。
または既に置いてあるセット1つに追加するか、盾または王冠を置きます。
自分の前に置くカードは、ポイントを計算しやすいよう、表向きで種類ごとに分けて並べます。

カード1セットを出す:
縁が緑、赤、黒、青、黄のカード1種類を出します。
ただしカードに描かれた財宝が少なくとも3個は必要です。
訳注:財宝が1個だけのカードと、2個のカードがあります)

宝箱カードはワイルドカードです。
5色の財宝から好きなもの1個として扱います。
宝箱カードは1度に1枚しか使えません。
宝箱は大きくて音を立てやすいので、確保した場合には、青いドラゴンボードの1枚が赤い覚醒面になります。
宝箱を含み、財宝1個あたり1ポイントになります。
訳注:カード1枚あたりではなく、描かれた財宝1個あたり1ポイントです)

セットに追加する:
既に置いてあるセットに、同じ種類の財宝カード1枚以上を追加します。
ただし追加するカードに描かれた財宝が少なくとも2個は必要です。

盾を出す:
盾カード1枚を出します。
自分自身を含む、いずれかのプレイヤーの前に置いてある、ペアになっていない剣カード1枚を選びます(後述)。
選んだ剣カードとペアにして自分の前に並べます。
剣と盾のペア1つあたり1ポイントになります。

王冠を出す:
王冠カード1枚を出します。
王冠カードは3ポイントになります。
ただし王冠を出した時、他プレイヤー1人を選んで、道化の帽子トークン(ラウンド終了時に2ポイント)1枚を渡す必要があります。


3)ドラゴンに影響を与える
自分の前にドラゴンアクションカード1枚を出します。
選択カードの場合、ドラゴンを眠らせたい(シーッ!)か目覚めさせたい(ギャーッ!)かを選びます。

ギャーッ!を出したら、ドラゴンボードの1枚を赤い覚醒面に、ひっくり返します。
1回目は尾のドラゴンボード、2回目は胴体、そして3枚目が出たらドラゴンが完全に目覚めます。
頭部をひっくり返したら(ドラゴンが完全に目覚めたら)即座にラウンド終了です。

シーッ!は反対に、赤いドラゴンボードの1枚を、ひっくり返して青い面にします。
ドラゴンボードが3枚とも青い面の場合、シーッ!を出せません。

1回の手番にはドラゴンアクションカードを1枚しか出せません。
1ラウンド中にドラゴンアクションカードを丁度3枚(多くても少なくても駄目)出していれば、その3枚1セットが5ポイントになります。


4)剣/盾/マントの1枚を使う
剣カードを使う:
剣カード1枚を出して、攻撃する他プレイヤー1人を選びます。
攻撃を受けたプレイヤーは、手札に盾カードがあれば必ず出して、その剣カードを獲得してペアにします。
盾カードを出したプレイヤーは、そのペアを自分の前へ表向きで置きます。

(攻撃を受けたプレイヤーの手札に)楯カードがない場合、手番プレイヤーは相手の手札を見て、以下から1つを実行します。

 a) 相手の手札から1枚を選び、自分の手札に入れる
 b) 自分の手札から1枚を選び、相手の手札に入れる
 c) 相手の手札にある1枚と、自分の手札にある1枚とを交換する

(その手番で自分が)出した剣カードは自分の前に置きます。
ラウンドの終了を遅らせるため、手札を持っていない相手に、b)を選択しても構いません。

楯カードを使う:
剣を獲得してペアを作るために盾カード1枚を出します。
(前述、2)財宝を確保する参照)

マントカードを使う:
(その手番のアクションとして)マントを出せば1ポイントになります。
あるいは他プレイヤー1人への攻撃カードとしても使えます。
攻撃した場合
  • 財宝カード1セット
  • ドラゴンアクションカード3枚1セット
のいずれかを無効にします。
ただしマントの攻撃を受けたプレイヤーは、サプライにある1勝利点トークン1枚を受け取ります。


【ラウンドの終了】
以下のいずれか1つを満たしたら、ラウンドが即座に終了します。
  • 3枚目のドラゴンボードが赤い覚醒面になった
  • 山札から最後のカードを引いた
  • 手番開始時に手札がない

プレイヤー1人の手番の終わりに手札がない場合:
  • 他プレイヤー達はそれぞれ、最後の1手番を行います。財宝を確保したり、失点を防ぐために手札のカードを減らしたり、ラウンド終了を伸ばすために手札をなくしたプレイヤーを剣で攻撃してカードを渡したりします。
  • 以降のプレイヤーは(ドラゴンアクションカードを使うか、宝箱カードを確保して)ドラゴンを完全に目覚めさせ、ラウンド終了の引き延ばしによる他プレイヤーへの追加手番を邪魔することもできます。

【得点計算】
各プレイヤーのポイントを計算します。
  • テーブルの上に確保した財宝:1個あたり+1ポイント、財宝2個が描かれたカードは1枚で計+2ポイント
  • 宝箱:(セットの一部として)1個あたり+1ポイント
  • 剣と盾のペア:1つあたり+1ポイント
  • ドラゴンアクションカード3枚(多くても少なくても駄目)1セット:+5ポイント
  • 王笏カード:+1ポイント
  • (攻撃に使わなかった)マント:+1ポイント
  • 王冠カード:+3ポイント
  • 道化の帽子トークン:+2ポイント

各プレイヤーは手札に残ったカードに応じて失点します。
  • 財宝:1個あたり−1ポイント、財宝2個が描かれたカードは1枚で計−2ポイント
  • マント:−1ポイント
  • 王冠:−3ポイント
未使用の剣、盾、宝箱、ドラゴンアクションカードによる失点はありません。

このゲームでは手札を何枚でも持てますが、ポイントの合計がマイナスになりえます。常に他プレイヤー達の手札枚数に注意することで、ラウンド終了が近いかどうかを予測できます。


【ラウンドの得点と得点トークンの使用】
プレイヤー達はポイントを比べ合います。
  • ポイント最多のプレイヤーは、2勝利点分の得点トークンを受け取る
  • 2番目に多いプレイヤーは、1勝利点分の得点トークンを受け取る
ポイント最多のプレイヤーが2人以上いるなら、該当プレイヤーたちは2勝利点分の得点トークンを、それぞれ受け取ります。
その場合(ポイントが2番目に多いプレイヤーが受け取るはずだった)1勝利点の得点トークンは、誰も受け取れません。

(最多プレイヤーが1人だけで)2番目に多いプレイヤーが2人以上いるなら、該当プレイヤーたちは1勝利点分の得点トークンを、それぞれ受け取ります。

2人プレイで全3ラウンドの2本先取、もしくは全5ラウンドの3本先取を行う場合、得点トークンを使って勝ち星を記録しましょう。


【ゲームの勝利】
得点計算が終わり、誰かの得点トークンが5勝利点以上あれば、そのプレイヤーがゲームに勝利します。
同点の場合(決着をつけるために)もう1ラウンド行っても構いません。


【6人プレイ】
カードの右上と左下に羽毛アイコンが付いている、6人プレイ時専用のカード6枚を山札に入れてシャッフルします。後は通常通りにゲームをします。


【縁が紫のカード:王冠、王笏、毛皮のマント】
3人以上で遊ぶ際に、縁が紫のカード3枚の中から、いずれか1枚または2枚、または3枚全てを山札に入れてシャッフルしても構いません。
これらのカードはゲームの幅を広げます。
マントカードの説明は「【アクション】4)剣/盾/マントの1枚を使う」にあります。


【王冠カードを入れて遊ぶ(アクション「2)財宝を確保する」参照)】
王冠カードは、手番の1アクションとして出します。
財宝の1セットとして手札から自分の前に置いたら、道化の帽子トークンを他プレイヤー1人に渡します。

ラウンドの終わりに、王冠カードを確保したプレイヤーに+3ポイント、道化の帽子トークンを受け取ったプレイヤーに+2ポイントが入ります。
手札に残った王冠カードは−3ポイントです。

手札にある王冠カードは、他プレイヤーによる剣カードの攻撃で、盗まれる可能性があります。
または王冠カードを確保しても、他プレイヤーによるマントカードの攻撃で、無効にされる可能性があります。


【王笏カードを入れて遊ぶ】
他のカードとは違い、王笏カードを受け取ったら(カードの交換によって、ゲームボードから手に入れた、または他プレイヤーから贈られた)即座に、自分の前へ表向きで置きます(確保)。
王笏カードを置くのはアクションではありません。
もし置くのを忘れた場合は、手札の1枚として盗まれる可能性があります。

ラウンドの終わりに、王笏カードは+1ポイントになります。
ただし王笏カードを確保していれば、自分の手番中いつでも、他プレイヤー1人に王笏カードを贈ることで、
2アクションを行えます。
(既に手番のアクションを行っていれば、追加の1アクションを行います)
この2アクションは、同じものでも違うものでも構いません。






参照リンク:
『英国人の血の匂い』 2人専用カードゲーム
『タイガ (Taiga)』 ディスクの裏表を覚えるメモリーゲーム
『ミッドガルドの王者たち』 限定カード4種セット
『テラミスティカ』 公式の新バランス調整案
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