アマゾンでの取り扱いが始まりました。

本日は『Anansi and the Box of Stories』を紹介します。
特殊能力ありのトリックテイキングでして、公式ページにて英文ルール公開中、および$25.00で通販も受け付けています。
Level99ゲームズ製品ですから、いずれ国内アマゾンに登録されるかもしれません。
カードの混同や用語の不統一などで英文ルールが読みづらいため、以下の和訳では構成や書き方を変えています。
トリックテイキングの用語を理解している人向けの内容です。
アナンシと物語の箱(Anansi and the Box of Stories)
自分が愚か者にならないよう、能力を上手く使い、トリックを多く取って勝利点を稼ぎましょう。
人数:3-8人
年齢:8歳以上
時間:20-40分
【内容物】
役割(Role)カード:9枚
動物(Animal)カード:56枚
愚か者(Fool)カード:12枚
属性(Trait)カード:10枚
オフスート能力(Off-Suit Abilities)早見カード:8枚
【各種カードについて】
・役割カード:以下のものが記されています。
- 動物(名前とイラスト)
- 得点倍率(カード右上の数値)
- 特殊能力(カード下の文章)
・動物カード:以下のものが記されています。
- スート(属性)
- 動物(イラスト)
- 数値(1から9)
ワイルドカードにも数値はありますが、スートはありません。
スートは以下の6種類です。
- Strength(強さ)
- Bravery(勇気)
- Arrogance(傲慢)
- Jealousy(嫉妬)
- Friendliness(親切)
- Craftiness(ずる賢さ)
・愚か者カード:ゲーム終了時に1枚あたり5失点、3枚で即座に敗北します。
・属性カード:選択ルール(後述)でのみ使います。
・オフスート能力早見カード:選択ルール(後述)でのみ使います。
【ゲームの流れ】
3人または4人で遊ぶ場合、以下の動物カードをゲームから除外します。
- 3人:いずれかのスート2種類
- 4人:いずれかのスート1種類
1ゲームは、3-5ラウンド行います。
各ラウンドは「初期手札」「役割選択」「カードプレイ」「愚か者探し」「得点計算」の順に処理します。
誰かが3枚目の愚か者カードを受け取ったラウンド、あるいは5ラウンド目の終わりに、ゲームが終了します。
初期手札
動物カード(ワイルドカード2枚を含む)をシャッフルします。
プレイ人数に応じて以下の枚数を、各プレイヤーに初期手札として配ります。
ただし2ラウンド目からは、配る手札の枚数を1枚減らします。
(訳注:毎ラウンド手札を1枚ずつ持ち越すため、後述)
余ったカードは、このラウンドでは使わないので、脇に除けておきます。
人数 | 手札枚数 | 余る枚数 |
---|---|---|
3 | 12 | 2 |
4 | 11 | 3 |
5 | 11 | 1 |
6 | 9 | 2 |
7 | 8 | なし |
8 | 7 | なし |
役割選択
1ラウンド目は、プレイ人数+1枚の役割カードをランダムで、テーブル中央に表向きで並べます。
余った役割カードは、このラウンドで使わないので、脇に除けておきます。
1ラウンド目は、最も小柄なプレイヤーから時計回りの順に、役割カードを1枚ずつ選んでいきます。
選んだ役割カードは、自分の前に表向きで置きます。
2ラウンド目からは、直前のラウンドに愚か者カードを受け取ったプレイヤーからです。
(誰も愚か者カードを受け取っていなければランダムに決めます)
選ばれずに残った役割カードは、このラウンドで使わないので、脇に除けておきます。
カードプレイ
初期カードを配り、役割カードを選んだら、第1トリックを始めます。
(訳注:選んだ役割カードによっては、第1トリックの前に特殊効果を処理するのですが、ここでは特殊効果がない場合の、基本的なゲームの流れを説明します)
ランダムにリードプレイヤーを決めます。
リードプレイヤーは手札から自由に1枚を選び、自分の前に表向きで出します。
以降のプレイヤーは時計回りの順に、リードと同じスートのカード1枚を、自分の前に表向きで出します(マストフォロー)。
リードと同じスートのカードが手札になければ、他のスート1枚を選び、自分の前に表向きで出します(オフスート)。
ワイルドカードを出した場合、リードと同じスートのカードとして扱います。
ただし手札にあっても、ワイルドカードでフォローする義務はありません。
切り札は、誰かがブレイクするまで出せません(トランプ遊び『ハーツ』などと同様)。
全員が1枚ずつ出したら、以下の順にトリックの勝者を決めます。
- 切り札の中で最も数値の高いカードを出したプレイヤー
- (切り札が出てなければ)リードスートの中で最も数値の高いカードを出したプレイヤー
獲得したカードは裏向きの山にして自分の前に置きます。
(勝ったトリック数が分かるよう、獲得したカードの山は分けておきます)
そして次のトリックのリードを行います。
各プレイヤーの手札が残り1枚になるまでトリックを繰り返します。
手札に残った1枚は、他プレイヤー達に見せないまま、次のラウンドに持ち越します。
(最終ラウンドも手札を1枚残します)
手札に残った1枚は、そのラウンドの愚か者探しや得点計算に数えません。
愚か者探し
ラウンド終了時、各プレイヤーは獲得したアナンシ(Anansi)の数値を合計します。
合計が最も高いプレイヤーは愚か者カード1枚を受け取り、自分の前に表向きで置きます。
合計値が同じ場合、より数値の大きな1枚を獲得している該当プレイヤーが、愚か者カードを受け取ります。
得点計算
そのラウンドに選んだ役割カードに応じて得点が決まります。
役割カードの得点倍率が、勝ったトリック1つあたりの得点になります。
(例:得点倍率「4」の役割カードを選んでいれば、1トリック4点)
各プレイヤーの得点を、得点表に記録します。
(訳注:愚か者カードの失点はゲーム終了時に計算します)
ゲーム終了の条件を満たしていなければ、新しいラウンドを始めます。
【ゲーム終了】
誰かが3枚目の愚か者カードを受け取ったラウンド、あるいは5ラウンド目の終わりに、ゲームが終了します。
3枚目の愚か者カードを受け取ったプレイヤーは、得点に関係なく自動的に敗北します。
残りのプレイヤー達は各ラウンドの得点を合計した後、愚か者カード1枚につき5点を失います。
最も得点の高いプレイヤーが優勝です。
引き分けの場合、愚か者カードが最も少ない該当プレイヤーの優勝です。
それも同じなら、該当プレイヤー全員の優勝です。
【役割カードの特殊能力】
それぞれの特殊能力は1ラウンドに1回だけ使えます。
特殊能力を使ったら役割カードを横向け、使用済みと分かるようにします。
Leopard(ヒョウ):
第1トリックの前に、そのラウンドの切り札を決めます。
切り札なしを選んでも構いません。
誰もヒョウを選ばなかった場合、常に「Friendliness(親切)」が切り札になります。
Monkey(サル):
切り札/切り札なしが決まった後、スートと数値を宣言します。
宣言したカードを持っているプレイヤーは、それをMonkey(サル)のプレイヤーに渡します。
Monkey(サル)のプレイヤーは、手札から1枚選んで相手に返します。
誰も宣言したカードを持っていなければ何も起こりません。
Snake(ヘビ):
カードプレイ中にカードを出す時、その数値を+2あるいは−2します。
この能力でトリック最強のカードが2枚になった場合、Snake(ヘビ)プレイヤーがトリックに勝ちます。
+2あるいは−2した数値は、そのトリックの終わりに効果を失います。
Hare(ウサギ):
第1トリックをリードします(ここでは役割カードを横向きにしません)。
トリックの勝者が決まった後、かつ次のリードの前に、特殊能力の使用を宣言できます。
宣言した場合、次のトリックをリードします。
Mouse(ネズミ):
トリックの勝者が決まった直後に、特殊能力の使用を宣言できます。
そのトリックのカードは全て、表向きで脇に除けておき、ラウンドの愚か者探しおよび得点計算には含みません。
そのトリックの勝者はカードを受け取れませんが、次のトリックのリードは行います。
Chameleon(カメレオン):
カードプレイ中にカードを出す時、そのスートを自由に変更できます。
(切り札なしでなければ)切り札に変更しても構いません。
Hornet(ハチ):
この特種能力は、手札にカードが3枚以上ある時だけ使えます。
カードプレイ中にカードを出す時、同じ動物のカード2枚を一緒に出せます。
カードの数値は2枚の合計で、属性は2枚から1つを選びます。
出した2枚は、そのトリックの終わりに効果を失います。
この特種能力を使うと手札枚数が1枚少なくなります。
そのため、ラウンド終了までに1回、カードを出さないトリックが発生します。
(訳注:毎ラウンド、次に持ち越すカードを1枚、手札に残すため)
どのトリックでカードを出さないかは、自由に選べます。
Turtle(カメ):
Turtle(カメ)プレイヤーは、そのラウンドに決して愚か者にはなりません。
Turtle(カメ)プレイヤーのアナンシ合計値が最大だった場合、次に合計値の大きいプレイヤーが愚か者カードを受け取ります。
Anansi(アナンシ):
何の特殊能力もありません。
(訳注:ただし得点倍率が唯一、最大の「5」です)
【選択ルール】
ペア戦
プレイ人数が4、6、8人の時に選べます。
2人1組のチームに分かれて戦います。
各ペアが順番に並ぶように座ります(英文ルール「Partnership (Variant)」の図例を参照)。
通常ルールに以下の変更点があります。
- Snake(ヘビ)、Chameleon(カメレオン)、Hornet(ハチ)の特殊能力で、チームメイトのカードは変更できません。
- 獲得したトリックと愚か者カードはペアで共有、得点倍率は2人の役割カードのうち低い方になります。
- Anansi(アナンシ)の役割カードは、特殊能力が「チームメイトが獲得したトリックに追加の1点」になります。
- ペアが受け取った愚か者カードが3枚になったらゲーム終了、得点計算も行います。
属性カード
属性カードを使います。
属性カードに記されている属性の動物カード1枚につき追加の1点になります。
(例:Braveの属性カードなら、Strengthの動物カード1枚につき追加の1点)
通常ルールに以下の変更点があります。
- 属性カードを1枚ずつランダムで、役割カードとの2枚1組にします。
- 属性カードは得点計算で追加の得点を生み出します。
- 誰も選ばなかった役割カードと属性カードは、脇に除けておきます。
- ペア戦の選択ルールと組み合わせる場合、属性カードの追加点はチームメイトに影響しません。各プレイヤーの得点を計算した後、ペアの得点を合計します。
オフスート能力
各プレイヤーにオフスート能力早見カードを配ります。
切り札でもリードスートでもないカードを出した時に、描かれている動物に応じたオフスート能力が発動します。
ただしマストフォローなので、手札にリードカードがある場合は、決してオフスート能力は使えません。
Leopard(ヒョウ):
自分が獲得したトリックの中から、アナンシ1枚を取り除きます。
取り除いたカードはラウンド中、脇に除けておきます。
Monkey(サル):
現在のトリックからカード1枚を選んで自分の手札に入れます。
ただし、その時点で最も強いカードは選べません。
(訳注:ラストプレイヤーでなければ、まだカードを出してない人がいるため、プレイ人数よりも少ない枚数から選ぶことになります)
次に自分の手札からカード1枚を選び、現在のトリックに裏向きで出します。
その裏向きのカードは得点計算が終わるまで無視(愚か者探し、得点計算、ヒョウのオフスート能力など)して、何の対象にもなりません。
Snake(ヘビ):
そのトリックが終わるまで、以降のオフスート能力を無効にします。
Hare(ウサギ):
次のトリックをリードします。
2枚以上が発動した場合、最後に出した該当プレイヤーが、次のトリックをリードします。
Mouse(ネズミ):
次のトリックで手番順を無視して、最後にカードを出します。
2枚以上が発動した場合、最後に出した該当プレイヤーが、次のトリックで最後にカードを出します。
Chameleon(カメレオン):
カードを出した(そしてオフスート能力が発動した)時、現在のリードスートを変更します。
Hornet(ハチ):
トリックの勝者は1点を失います。
得点表に記録してください。
得点はマイナスになり得ます。
Turtle(カメ):
カードを出した(そしてオフスート能力が発動した)プレイヤーは、1点を得ます。
即座に記録してください。
Anansi(アナンシ):
何のオフスート能力もありません。
【Q&A】
Q:5ラウンド目の終わりに、3枚目の愚か者カードを受け取ったらどうなりますか?
A:3枚目の愚か者カードを受け取ったプレイヤーは自動的に敗北します。そして通常ルールに従い、最後の得点計算を行ってゲームが終了します。
Q:オフスート能力の選択ルールで、Hornet(ハチ)の特殊能力を使ってカード2枚を出した場合、2回オフスート能力が発動しますか?
A:いいえ。Hornet(ハチ)の特殊能力は2枚のカードを、カード1枚として出したとみなします。ですから発動するオフスート能力も1回だけです。
Q:2つ以上の選択ルールを採用できますか?
A:もちろん! 全ての選択ルールを混ぜて遊べるようにデザインしてあります。好きなものを取り入れてください。
参照リンク:
『パッケージ!?』 1ゲーム5-10分の2-4人用ゲーム
『ウィッチズ/ウィッチーズ』 ハーツのリメイク
ダイス・スター:惑星
ホード ドラゴンにご用心
『英国人の血の匂い』 2人専用カードゲーム
『ハーベイシャス ハーブのゲーム』 2-4人用ルール
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