2017年11月21日

『ガイアプロジェクト』 沼沢(茶)勢力 タクロン族とアンバス人

好きな勢力は溶岩(橙)のバル・タック人。

GaiaProject.jpg

『ガイアプロジェクト』の日本語版が発売されてまだ10日ほどです。
とりあえず現時点での、沼沢(茶)勢力であるタクロン族とアンバス人についての考えを述べていきます。
プレイヤーの人数は4人、マップは「最初のゲーム」での推奨配置を想定。

※混同を避けるため、この記事では英語版の表記に従い、一部の用語を以下のように言いかえています。
・パワーの獲得=「チャージ」
・パワートークンの獲得=「ゲイン」


※受動アクション:パワーの獲得を「受動チャージ」と言い換えています。

※終盤の動きは、どの勢力も変わらないため省略しています。
(最終得点タイルに絡む、Q.I.C.アクションを打つ、研究レベルを上げる、高得点の上級技術タイルを取る)






【マップ上の沼沢(茶)惑星】

まずはマップ上にある沼沢(茶)惑星の位置について。
かろうじて宙域タイル02に1つあるものの、基本的に中央から弾かれた状態の初期配置になります。
辺境から始まるため受動チャージの頻度が少なく、結果として初動が遅れ気味に。

Q.I.C.や距離+3のラウンドブースターを使って、積極的に他勢力との近隣エリアに飛び込みましょう。
中盤あたりには他勢力の方から近づいては来ますが、それは中央付近を取り合って効率の良い入植が出来なくなったから。
その状態で沼沢(茶)勢力だけ低コストで入植できる惑星が、中央付近に一体どれほど残っているでしょうか。
つまり遅れれば遅れるほど効率の良い入植が難しくなり、辺境に閉じ込められてしまうのです。

早めに航行レベルを上げて到達可能距離を伸ばします。
沼沢(茶)勢力に限らず「距離2」は最低条件。
これにQ.I.C.やラウンドブースターを絡め、他勢力との近隣エリアにある砂漠(黄)、チタン(灰)、ガイア(緑)惑星を目指しましょう。
初期配置に宙域タイル07を選んでいれば、距離2で2つ並ぶガイア惑星を順に押さえていけます。

コスト的に近隣エリアへの入植が難しい場合は、とりあえず鉱山を増やしていきましょう。
他勢力が寄ってきた時に受動チャージの源になり、同盟の設立にも役立ちます。
さらに鉱山を増やしておけば、鉱石を使っての惑星改造も現実的な選択肢になります(乱発は厳禁)。





【タクロン族】
「最初のゲーム」の4人戦で指定されている勢力の1つ。
専用のパワートークン「ブレインストーン」をパワーエリア III からエリア I に移動した時、3パワーとして扱うという能力があります。
ですから強味を活かすためにはパワーのチャージが何よりも重要になります。

第1ラウンドですが、ラウンドブースターは
・Q.I.C.
・惑星改造
・到達可能距離+3

の内どれかを取り、初期資源のQ.I.C.も惜しまず、近隣エリアに飛び込みます。
(もし取れなければ、2チャージや4チャージのラウンドブースターでブレインストーンをエリア II に送ります)
近隣エリアからの受動チャージでブレインストーンをパワーエリア II に上げ、パワートークンの放棄でエリア III に送って「3パワーアクション:1段階の惑星改造」で次の近隣エリアを押さえに行きます。
宙域タイル03の鉱山からQ.I.C.も使って、宙域タイル04のチタン(黒)惑星を押さえるのがオススメ。
地球人の近隣エリアを押さえた上、航行レベルを上げた時のQ.I.C.を使えば、宙域タイル04の沼沢(茶)惑星にも入植できます。

必要であればフリーアクションでブレインストーンをQ.I.C.に変換して、更なる近隣エリアを狙いましょう。
パワートークンの個数が大きく減りはしますが、近隣エリアを大量に確保していればば、中盤に建てる惑星首府の能力でガシガシ回復できます。
ブレインストーンが回り過ぎてパワートークンの個数に不安を覚えたら「3パワーアクション:+2ゲイン」で補充しましょう。

1.とにかく鉱山を建てまくる
2.近隣エリアが増える
3.受動チャージの機会が増える
4.ブレインストーンをエリア II に送る
5.パワートークンの放棄でブレインストーンをエリア III に送る


この流れを作って効率の良いブレインストーンの力で圧倒してやりましょう。
手番には必ずブレインストーンを使って(パワーアクションでもフリーアクションでも)パワーエリア I に戻しておきます。
受動チャージが来れば次の手番には再びブレインストーンが使えます。

<序盤>
マップの構成上、受動チャージの頻度が低いので1ラウンド目は惑星首府ではなく、研究所を建てるのが良いでしょう。
取るべきは特殊アクション「4チャージ」の基本技術タイルです。
この技術タイルが航行レベルを進展できる位置にあれば理想的。

4チャージでブレインストーンをパワーエリア III に送り、パワーアクションを行います。
ただし1ラウンド目にブレインストーンを回すには手数がかかるため、有用なパワーアクションは使用済みになっているかもしれません。

受動チャージが何度も来そうな近隣エリアを押さえたなら「1鉱石+1チャージ収入」でも良いでしょう。
次ラウンドの収入フェイズでは必ずブレインストーンをパワーエリア II に送り込めます。

・3パワー「2ゲイン」:序盤からブレインストーンをブン回せる展開なら取るのもあり。
・3パワー「1段階の惑星改造」:序盤の最優先。
・4パワー「2知識」:研究所の収入と合わせて2ラウンド目も「研究の進展」アクションが打てる。
・4パワー「2鉱石」:到達可能距離2にした後、1ラウンド目で更に入植が狙えるなら。
・4パワー「7クレジット」:交易所の収入が入る前はクレジットが不足しがち。
・5パワー「2段階の惑星改造」:効率は良くないが悪い状況を打開できるなら。
・7パワー「3知識」:コストが重い。ゲーム中、誰も取らないまま終わることも。

4パワーをQ.I.C.に変換するフリーアクションも考えに入れておきましょう。


<中盤以降>

以下の2つを優先的に行います。
・惑星首府を建てる
・到達可能距離を3にする

もちろん可能であれば中盤まで待つ必要はありません。


惑星首府を建てる
惑星首府のゲイン能力でパワートークンが増えていきます。
ゲイン能力が発動する=受動チャージがあったわけですから、タクロン族にとっては願ったり叶ったりですね。
惑星首府の4チャージ収入でブレインストーンをパワーエリア III に送り、使った後も4チャージの基本技術タイルで再びパワーエリア III に戻していきます。

ゲイン能力でパワートークンが増え出すと「ガイア計画」アクションが役に立ちます。
「同盟の構築」を見据えるとパワートークンはあまり減らしたくありません。
そんな時でもガイア計画を行えば、パワートークンを一時的にガイアエリアに退避でき、効率の良いチャージでブレインストーンを送りやすくなります。


到達可能距離を3にする
中盤以降は他勢力も広がり始めるので、辺境でも近隣エリア扱いになっていきます。
そろそろ交易所からの収入を増やしていきたいところですが、バランスを考えないと鉱石が不足し始めますよ。
距離を3に上げて低コストの入植と近隣エリアの確保を行い、交易所への改良によって減った鉱山を再び建てていきましょう。
これにより収入が安定して、さらには2つある最終得点タイルの上位にも絡みやすくなります。

広く遠くに入植してもゲイン能力で増えたパワートークンで「同盟の構築」には困りません。
惑星を順当に押さえていけば同盟3つも他勢力と比べて楽に行えます。


<弱点>
パワーを管理する楽しさはありますが、個人的にタクロン族は強くないと思っています。
・絶えずチャージし続ける必要がある
・特性を活かすために受動チャージでの失点が続く
・パワー頼みの特性によりパスが遅れる
・有用なパワーアクションは早い者勝ちで残らない

おそらく裏面のアンバス人の方が戦いやすく、さらには赤のハッシュ・ホラ人など、もっと強力な勢力もいます。


序盤に近隣エリアの確保さえすれば、ブレインストーンの活用により手が付けられない程の力を発揮します。





【アンバス人】

タクロン族の裏面です。
航行レベル1から始まるのが強みですね。
惑星首府の能力は、特殊アクションとしてマップ上の鉱山1つと惑星首府の位置を入れ替えます。
この能力により2つ目以降の「同盟の構築」が格段に楽になります。

<序盤>
惑星首府の能力は1ゲーム中に2回も使えば十分ですが、4チャージ+2ゲイン収入のためだけに建てる価値があります。
鉱石の基本収入も2あって資源的には恵まれた勢力です。

最初から航行レベルが1あり、1ラウンド目で確実に到達可能距離2にできます。
初期配置の弱さもあるため、これは必ず行いましょう。
Q.I.C.を手に入れる手段に乏しいので、早めに研究所を建てて航行レベルを上げていきます。

後はパワーチャージに頼る度合いが低いことを除いて、タクロン族と大きくは変わりません。


<中盤以降>
アンバス人はやることがシンプル。
とにかくQ.I.C.やラウンドブースターを上手く使って入植を行いましょう。
資源的に恵まれているので、多少は無理をしても隣接エリアを押さえにいけます。
状況次第で「ガイア計画」のレベルを上げて、要所にある次元横断惑星(紫)を押さえにいく手もあります。

早めに1つ目の「同盟の構築」を行い、不足している資源を同盟タイルで補ってください。
もちろん序盤に行えるなら中盤以降まで待つ必要はありません。

そこそこ隣接エリアを押さえたら2つ目の同盟を「パワー値合計5」の形で考えます。
能力で鉱山を惑星首府にできるので、パワー値合計を5で押さえるのが良いのです。
6以上になる時はその資源で別の惑星を押さえ、2つ目の同盟を早めるか、3つ目の同盟に備えるべき。

航行レベルで先行しているのですからレベル5を目指しましょう。
航行レベルは他勢力も上げて競争になりやすいので要注意。
そのためにも早めの同盟によって、レベル5に飛び込むための同盟タイルを、手元に持っておくのが重要です。
レベル5に飛び込めば暗黒惑星タイルを獲得でき、さらに同盟の構築を行いやすくなります。
(暗黒惑星タイルは空いている外宇宙スペースに配置でき、鉱山1つとして扱う)

追記:
押さえるべき惑星を押さえていけば4人戦でも4同盟を構築できます。
必要であれば「惑星首府と学院のパワー値4」の基本技術タイルを取りましょう。


<弱点>
アンバス人はこれと言った弱点が見当たりません。
・Q.I.C.を手に入れる手段に乏しい
これも航行レベルで先行しているため、早めに距離3にすることで何とかなります。
もちろんQ.I.C.アクションに絡みにくくはなりますが。

アンバス人は入植を繰り返していくだけで戦える分かり易い勢力です。
タクロン族と違い、タイル類の配置や他勢力の動きに左右されない安定感がありますね。
鉱石の収入が多いため交易所の連打がしやすく、結果としてバランスの良い収入になりますし。
ゲーム中にやってることは砂漠(黄)勢力のゼノ族とそれほど変わらない印象。





参照リンク:
『ガイアプロジェクト』 ガイアフェイズ中の行動順
『ガイアプロジェクト』を5人で遊ぶ選択ルール
『ガイアプロジェクト』 ルールの疑問点 (2017年11月11日)
『ガイアプロジェクト』 ランティダ人の能力について
『ガイアプロジェクト』 間違いやすい/忘れやすいルール
『ガイアプロジェクト』 可変的なゲームボードの選択ルール (ファン拡張)
『ガイアプロジェクト』 沼沢(茶)勢力 タクロン族とアンバス人
『ガイアプロジェクト』 ベータテストで使われたマップ配置
『ガイアプロジェクト』 ルールの疑問点 (2017年11月27日)
『ガイアプロジェクト』 ルールの疑問点 (2017年12月17日)
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『ガイアプロジェクト』 ルールの疑問点 (2018年1月2日)
フィラク族で1ラウンド目に惑星首府と研究所を建てる方法 (ガイアプロジェクト)
『ガイアプロジェクト』 ルールの疑問点 (2018年1月9日)
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posted by okanenainde at 00:18| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする