2018年08月22日

アグリコラ:ミニ拡張 旅商人 (ファン拡張)



本日はBGGから、アグリコラの非公式なミニ拡張『The Itinerant Trader』を紹介します。
食料供給フェイズで充分な食料が用意できない初心者の救済案ですよ。
旧アグリコラ用に作られたものですが、リバイスドエディションやファミリーバージョンに使っても良いかもしれません。

Home-brewed Mini-Expansion: The Itinerant Trader

このミニ拡張を導入する場合、旅商人ボードを印刷して、どこか邪魔にならない所に置いておきます。
そして収穫フェイズが以下のように変わります。

0.旅商人との取引フェイズ
1.畑フェイズ
2.食料供給フェイズ
3.繁殖フェイズ


つまり通常の収穫フェイズを行う前に、このミニ拡張による特殊な処理を行うのです。





Agricola_TheItinerantTrader_v1.png
第1案。

The Itinerant Trader(旅商人):
旅商人は各収穫フェイズの開始時にやって来て、食料を商品と交換したり、非常勤労働の対価に食料を支払います。プレイヤーは自分の家族ごとに1回、旅商人と取引できます。

収穫フェイズの開始時、このスペースに自分の家族を2人まで配置できます。配置した家族には食糧を供給せずに済みますが、ただしその家族は次ラウンドの終了時までここに留まります。
ここに配置した家族を使って食料との交換はできません。


Goods to Food(商品を食料に):
ここに配置した家族ごとに旅商人と取引を1回行い、以下のように商品と食料を交換します。

・野菜2:食料3
・小麦2:食料3
・羊1:食料1
・猪1:食料1
・牛1:食料1


訳注:家族1人につき上記の交換を1回だけ行います。もしも「小麦4を食料6に」あるいは「羊1と猪1を食料2に」交換したければ、2回の交換が必要なので家族2人を配置します。ただし旅商人スペースおよび資源を食料にスペースに置いた家族は、ここに配置できません)


Resources to Food(資源を食料に):
ここに配置した家族ごとに旅商人と取引を1回行い、以下のように商品と食料を交換します。

・木材3:食料1
・レンガ2:食料1
・葦2:食料1
・石材1:食料1


訳注:交換する物が違うだけで基本的に「Goods to Food(商品を食料に)」と同じです。旅商人および商品を食料にスペースに置いた家族は、ここに配置できません)





Agricola_TheItinerantTrader_v2.png
第2案。
第1案の表現を簡潔にしたものです。

The Itinerant Trader(旅商人):
Part-Time Work(非常勤労働):各収穫フェイズの開始時、このスペースに自分の家族を2人まで配置できます。配置した家族には食糧を供給せずに済みますが、ただしその家族は次ラウンドの終了時までここに留まります。
ここに配置した家族を使って食料との交換はできません。



Goods to Food(商品を食料に):
Resources to Food(資源を食料に):

訳注:どちらも第1案と同じ)





Agricola_TheItinerantTrader_v3.png
第3案。
第2案に小さい進歩カードを交換するスペースを追加。
ゲーム前の準備中、プレイヤーたちが手札にしなかった小さい進歩カードを山札にして「Wares for Trade」スペースに置きます。

The Itinerant Trader(旅商人):
Goods to Food(商品を食料に):
Resources to Food(資源を食料に):

訳注:いずれも第2案と同じ)


Wares for Trade(交換用の製品):
まだ旅商人と取引していない家族1人を使って、小さい進歩カードの山札の上から3枚を引きます。引いた中から1枚を選んで自分の手札に加えても構いません。そうした場合、残りの2枚を自分の手札にある小さい進歩カード1枚と一緒に、山札の下に置きます。


訳注:「まだ旅商人と取引していない家族」とは左側の3スペース、The Itinerant Trader・Goods to Food・Resources to Foodのどれにも配置していない家族を指します)

訳注:このスペースに各プレイヤーが配置できる家族は1人までです)

訳注:どれも手札に加えなかった場合、引いた3枚をそのまま山札の下に置くと思われます)





その他の注意点:

スタートプレイヤーから時計回りの順に家族を配置していきます。
自分の番が来たら家族を(1人ずつではなく)まとめて配置します。

通常のアクションスペースとは異なり、他プレイヤーの家族がいても配置できます。

ラストプレイヤーの配置が終わったら「The Itinerant Trader(旅商人)」スペースの家族を除き、各プレイヤーは自分の家族を全て手元に戻します。

最後の収穫フェイズで「The Itinerant Trader(旅商人)」スペースに配置した家族は、ゲーム終了時の得点に数えません。
大きな損失ですが、物乞いによる失点の方が大きくなる状況では、非常に有用なアクションになります。





参照リンク:
『モスク拡張』 イスタンブール:ダイスゲームのミニ拡張
『イスタンブール』 4人戦でバランス良く場所タイルを配置するためのルール
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posted by okanenainde at 05:37| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする