先日、久方ぶりに『ゴア(旧版)』を遊びました。
ゲーム中に気付いたのですが、ルール表記に曖昧な部分が多いんですね。
そこでBGGを調べたらFAQをまとめたスレッドを見つけました。
『ゴア』のルールが分かりにくいのは他言語版でも同じだったようです。
リンク先は旧版のFAQですが、新版『新たなる船出』でもルールブックの表記が大きくは変わっていないので参考になるでしょう。
BGG's Collected Wisdom - yes, it's the Goa FAQ!
以下、ゲームに必要な部分だけ和訳。
適当に言葉を補ったり、一部の順番を変えたり、分かりにくい部分を大きく言い換えたりしています。
訳語はメビウス訳を参考にしています。
【ゲームの準備】
スタートプレイや−は旗を受け取りますが、アクションカードは獲得しません。
(訳注:旗と一緒にアクションカードを獲得するのは、入札フェイズで旗を競り落とした時だけです)
【資源】
大半の資源(船カード、入植者カード、香辛料)は無限にあるものとして扱います。もし足りなくなったら、紙に書くか適当なもので代用してください。
探索カードと植民地タイルは有限で、足りなくても代替しません。探索カードの山がなくなったら捨て札をシャッフルして新しい山を作ります。
資源の交換はハウスルールであり、基本ルールでは認められていません。
(訳注:このハウスルールとやらは見つけられませんでしたが、FAQで取り上げるくらいに一部では普及していたのでしょう)
【カード】
船カードと植民者カードは公開情報なので手札には加えません。
(訳注:カードの数値と枚数が分かるよう自分の前に並べましょう)
探検カードとお金カードは非公開なので他プレイヤーから隠しましょう。
(訳注:特に言及がないので、カード枚数についても同じく非公開で良いのでは)
【入札】
旗はプレイエリアの外周、または以前の入札でできたプレイエリア内の空きマスに置きます。その際、旗の長辺が少なくとも1枚のタイルと縦または横で接するように置きます(斜め不可)。旗をタイルに重ねて置くことは決してありません。
旗の持ち主は、置いた旗に(自分の色の)数値「1」の競りマーカーを重ねます。これは旗の入札を最初に行うことを示します。
旗を(外周ではなく)プレイエリア内の空きマスに置いた場合、その空きマスの四辺すべてと(各辺の隣接マスにタイルが残っていれば)隣接しているものとして扱います。
以降のプレイヤーは、旗と縦または横あるいは斜めに隣接するタイルに自分の競りマーカーを置いていきます。
(訳注:大まかにいえば、直前に置かれた競りマーカーの周囲8マス)
明確化:旗はタイルと直角になるよう(辺で接するよう)に置く必要があります。しかし数値「2」の競りマーカーは、旗と辺で接しているタイルに置く必要はなく、旗と斜めに隣接しているタイルに置いても構いません。
そのゲームで置かれる競りマーカーの最大値は「プレイヤーの人数+1」です。2人プレイの場合、競りマーカーの最大値は常に「3」です。
旗またはタイルに競りマーカーを置いたプレーヤー(競売人)が「1」ではなく「0」で入札を行います。
競売人を除き、各プレーヤーは旗または各タイルに対して1回のみ入札(またはパス)を行います。競売人は最初に「0」で入札し、次に手番が回ってきた時にもう一度、最後の入札(またはパス)を行います。
手札にあるよりも多い金額を入札してはいけません!
(訳注:トラブルを避けたければ「入札した金額分のお金カードを公開する」ハウスルールを採用しましょう)
1ラウンド中に、同じプレイヤーが(十分な金額があり、望むなら)タイルを何枚でも落札できます。あるいは全く落札しなくても構いません。
最も高い金額を入札したプレーヤーが旗またはタイルを獲得して、その金額を競売人に支払います。競売人自身が落札した場合は銀行に支払います。
旗を落札したプレイヤーは、入札額が「0」のままであったとしても、旗と一緒に追加アクションカード1枚を獲得します(実のところ、入札額が「0」の場合に追加アクションカードも獲得するのかは議論の余地がありますが、アクション数を増やせるのに1ドゥカードすら入札しないなど愚の骨頂でしょう)。
旗以外のタイルを落札しても追加アクションカードは獲得できません(「追加アクションカードを獲得する」効果のタイルを除く)。
【Aパートのタイル】
香辛料を1つ選んで獲得できるタイルは、手番のアクションとは別に、各ラウンドに1回使用できます。
(訳注:「タイルを使用しても手番のアクションは行える」という意味です)
ただし香辛料を支払っている途中に、プランテーションまたは植民地の空いた香辛料置き場(香辛料マス)を埋めることはできません。
(訳注:「アクションの途中には使用できず、アクションの前か後のみ使える」という意味です)
オレンジ色のタイルは手番のアクションとは別に使用します。タイルの使用はアクションではありません。(探検カードとは違って)1回の手番中に可能な限り何枚でも使用できます。
オレンジ色のタイルは入札フェイズ中に使用できません。(とりわけ4ドゥカートを獲得するタイルは)アクションフェイズ中のみ使用できます。
【Bパートのタイル】
青色のタイルはアクションとは別に1回だけ使用できます(使用後に捨てます)。タイルの使用はアクションではありません。(探検カードとは違って)1回の手番中に可能な限り何枚でも使用できます。
ただし交換タイルは上記の例外です。使用後に再び落札すれば、もう一度使用できます。落札したラウンド中でも使用できます。
版によってはルールブックに、Swap(交換)ではなく「Trade」 と書いてありますが、どちらも同じ意味です。
青色のタイルはアクションの途中に使用できません(例外:支払いに必要な香辛料が足りない場合、必要な香辛料を生み出すプランテーションタイルを獲得するために、交換タイルを使用)。探検カードでタイルの効果を変更できません。
補給タイルを使用すると、山から引いた探検カード2枚に記されている入植者の合計数に等しい香辛料/入植者/船を獲得できます。ただし合計数は分割できず、香辛料/入植者/船のうち1種類のみを獲得します。引いた2枚の探検カードは手札に加えず、捨て札にします。
国王補佐タイルを使用した時に進めるのは、開発が最も進んでいない(より上の段にある)領域の発展マーカー1つです。最も進んでいる(より下の段にある)領域のマーカーではありません。
スパイタイルを使用すると、他プレイヤーのうち最も進んでいる領域の発展マーカーの1つを利用できます。あるいは自分自身の発展マーカーを利用しても構いません。ただし利用できるのは、船の建設(造船)/収穫/徴税/植民地建設の領域にあるマーカーだけで、探検のものは利用できません。このタイルの使用による資源の獲得はアクションではなく、手番のアクションに加えて行います。
(訳注:日本語ルールには「自分自身のマーカーを利用しても良い」という旨の表記がありません)
スパイタイルで自分自身のマーカーを利用すれば、1回の手番中に同じアクションを2回行うことも可能です。
(訳注:2回のうち1回はタイルの効果であり、厳密にいうとアクションではありませんが)
スパイタイルで植民地建設を行う場合、自身の開発ボードで指定されている入植者の数は加えません。
(訳注:他プレイヤーのマーカーを利用した場合の話でしょう)
(手番のアクションではないので)スパイタイルの効果は探検カードで変更できません。
追加収穫タイルは、選んだプランテーションおよび植民地の空いている香辛料置き場(香辛料マス)を、一部に香辛料が残っていようと、全て埋めます。
(訳注:「香辛料が残っているプランテーション/植民地を対象に選べる」と言いたいのでしょう)
販売タイルを使用すれば、自分の倉庫ボードにある任意の香辛料を6つ支払うことで4SP(勝利ポイント)を獲得します。ゲーム終了の前なら、いつでも使用できます。
【開発ボード】
開発ボード上の発展アクションを行うための香辛料は、全てを一括で支払う必要があります。一部だけ支払うことはできません。また倉庫ボードから香辛料を取ってできた空きマスを(支払いが完了する前に=アクションの途中に)探索カードで埋めることもできません。
開発ボードのいずれかの領域で下から2番目の段に到達した最初のプレイヤーのみ探検カードを1枚獲得します。一番下の段でも同様です。1回のゲーム中に全体で最大10枚の探検カードを獲得できます。
例:アダムが船の建設(造船)で下から2番目の段に到達している場合、ベルナルドが建設(造船)で下から2番目の段に到達しても探検カードは獲得できません。まだ他の誰も到達していなければ、ベルナルドが収穫の下から2番目の段に到達した時には探検カードを1枚獲得できます。そして誰よりも早く、ベルナルドが収穫の一番下の段に到達すれば、さらに探検カードを1枚獲得できます。
開発ボードの領域5つ全てで、発展マーカーが上から2段目(3・4・5段目も同様)に到達すれば、追加アクションカードを1枚獲得します。(上記の探検カードとは違って)既に他プレイヤー達が到達しているかに関係なく獲得できます。全ての発展マーカーを同じ段に揃える必要はありません。開発ボードの右端に描かれた小さなアクションカードのアイコンは、このことを表すための目印であって、植民地建設の領域とは関係ありません。
1回のラウンド中に、同じアクションを2回以上行っても構いません。
(訳注:手番毎に違うアクションを選ぶ必要はありません)
【プランテーション】
プランテーションを4つ持っている状態であっても、さらにプランテーションを落札できますが、倉庫ボードには最大4つしか置いておけません。過剰なプランテーションのうち、どれを捨てるかは自由に選べます。1SP(勝利ポイント)が付いたプランテーションを選んだ場合、捨てずに裏向きで自分の前に置いておきます(ゲーム終了時に得点)。選んだプランテーションに残っていた香辛料は全てストックへと戻します。
プランテーションを落札した時、対応する香辛料をストックから取り、その香辛料置き場(香辛料マス)を全て埋めます。
【植民地建設】
植民地の建設に失敗した場合、数値「1」の入植者カードを1枚、ストックから獲得します。失敗しても手札の入植者カードは捨て札にしません。
望むなら手札から入植者カードを支払わず、わざと植民地の建設に失敗して、入植者カードを獲得しても構いません。
プランテーション同様に植民地タイルを獲得した時、対応する香辛料をストックから取り、その香辛料置き場(香辛料マス)を全て埋めます。2つの香辛料から選べるプランテーションの場合、各1つでも同じもの2つでも構いません。
植民地建設で山から引く2枚の探検カードは、建設に成功しようが失敗しようが、手札には加えず捨て札にします。
植民地建設アクションで入植者カードをストックから手札に加えることはできません。
(訳注:建設に失敗した時を除きます)
植民地建設の領域に記されている入植者の数値は、植民地建設アクションを行った際に、山から引いた2枚の探検カードに記された入植者の数(そして必要ならば手札から支払う植民者カードの数)に加えるものです。
植民地そして/またはプランテーションにある香辛料の位置は入れ替え禁止です。
【収穫】
各プランテーション/植民地には対応する色の香辛料しか置けません(例えば、コショウのプランテーションにナツメグは置けず、クローブ/ショウガの植民地にシナモンは置けません)。
収穫アクションを行った時、どのプランテーション/植民地の香辛料置き場(香辛料マス)を、対応する香辛料で埋めるかを選べます。香辛料置き場(香辛料マス)が2つまたは3つあるプランテーション/植民地を選んでも、その全てを埋める必要はありません。
収穫アクション以外で獲得した香辛料は全てプランテーション/植民地に置く必要があります。さもなくば即座にストックへと戻します。
新しく獲得した香辛料を香辛料置き場(香辛料マス)に置くため、既にプランテーション/植民地にある香辛料を捨てることはできません。
(訳注:倉庫ボードの香辛料を自主的に捨てるのは禁止という意味です)
【探検カード】
ゲームの準備で、スタートプレイヤーを決めるために引いた探検カードは、山へは戻さず捨て札にします。
探検アクションでは、手札の最大枚数を超える探検カードは決して引けません。ですから、引いて超過分をプレイすることもできません。手札の最大枚数を超えてしまう場合、探検の領域に記されている数値よりも少ない枚数を引きます。または引く前に手札のカードを捨て札にして最大枚数を超えないようにもできます。
1回のアクションにつきプレイできる探検カードは1枚までです。Aのマークがないものはアクションの前または後に、Aのマーク付きはアクション中にプレイします。
上記の例外:入植者を2つ獲得する探検カードは、植民地建設アクション中、山から探検カードを2枚引いた結果、入植者の数が足りない時にもプレイできます。
探検カード「植民地の建設」は山から探検カードを引く前にプレイする必要があります。2枚引いた後に入植者の数が足りないからプレイして3枚目を引く、ということはできません。
「お金の支払いだけで発展マーカーを進める」探検カードを使用した場合、発展マーカーいずれか1つを1段階だけ進めます。十分なお金を持っていようと2段階以上、または発展マーカー2つ以上を進めることはできません。
「獲得する香辛料の数分、船・入植者・香辛料を組み合わせて獲得する」探検カードを使用した場合、空いている香辛料置き場(香辛料マス)の数ではなく、収穫の発展マーカー示す数値分の香辛料を獲得すると解釈するべきでしょう。もしも収穫アクションで香辛料6つを獲得できるのに空いている香辛料置き場(香辛料マス)が4つしかないなら、例えば香辛料4つと船2つを獲得するというように。
持てる探検カードの最大枚数は、アクションでカードを引いた時にだけ適用します。落札したタイルの効果など他の方法で獲得した場合、最大枚数を超える探検カードを持てます。
引いたばかりの探検カードでもプレイして構いません。
(訳注:「1回のアクションにつき1枚まで」の制限は守る必要があります)
捨て札の内容は非公開です。誰も中身を調べてはいけません。
【追加アクションカード】
各ラウンドの終わりに、追加アクションカードをプレイして追加のアクションを行えます。1ラウンド中に追加アクションカードを2枚以上プレイしても構いません。次のラウンドに持ち越せる追加アクションカードは1枚までです。スタートプレイヤーから始めて、追加アクションカードを1枚プレイ(またはパス)したら、時計回りの順に手番を行います。
追加アクションカードを2枚以上持っているプレイヤーがいる、または全員がパスしていないなら、何周でも時計回りの順に手番を行います。
【ゲームの終了】
探検カードによる得点は「セット」で計算します。マークの違うカードを2枚持っていれば、1SP(勝利ポイント)が2セットで、計2SP(勝利ポイント)になります。
参照リンク:
『ポルノスター・プロジェクト(Project Pornstar)』 ルール抄訳
『ニュートン(Newton)』 ルールの疑問点
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