2020年01月04日

『オリカ(Olika)』 3人用のトリックテイキング

Olika_logo.jpg

本日はBGGから3人用のトリックテイキング『Olika』を紹介します。
(2人または4人用の選択ルールあり)
次のリンクからカードを印刷して切り抜かねばなりませんが、25枚のプレイングカードは通常のトランプで代用できます。

Olika - Rules & Cards





Olika
30-60分


【概要】
『オリカ』は3人用のトリックテイキングです。
ハンド毎に自分がどれだけ上手くできそうかを、数値の異なるビッドカードで密かに宣言します。
ラウンドが進めばビッドカードの数値も上がり、得点も上がっていきます。
3ラウンドを終えるとゲームが終了して、最も得点の高いプレイヤーが勝者となります。

・ハンド:各プレイヤーの手札がなくなって得点計算を1回行うまで。

・ラウンド:各プレイヤーが1回ずつディーラを行うまで。3人戦だと3ハンドで1ラウンド。


【プレイ人数】
基本的には3人で遊びます。
4人の場合、ゲーム毎に1人はプレイヤーではなくディーラー役になります。
最後に2人または4人用の選択ルールを記します。


【内容物】
・プレイングカード25枚(4スート各6枚+底辺切札1枚)
・ビッドカード15枚(3色各5枚)
・点数カード1枚
・点数トラック1枚


【カードとランク】
訳注:トランプで代用する時は、2から8のカードを全て抜きます。最弱切札はジョーカーを使うと良いでしょう)

Olika_As.jpg
25枚のプレイングカードは4つのスートに分かれています。
カードのランクは以下の通りです。
B は「底辺切札(Bottom Trump)」を表します。

<強> A・K・Q・J・10・9・(A)・B <弱>

通常、A は最強のランクですが、リード時のみ「8」として扱います。
(A) がリード時の A を表しています。

Olika_BottomTrump.jpg
底辺切札は (A) よりも低い最弱の、ランク「7」の切札として扱います。
切り札なしの場合、底辺切札は最弱のカードになりますが、任意のスートとしてプレイできます。


【ゲームの準備】
Olika_Bid.jpg
各プレイヤーに1色のビッドカード5枚を配ります。
5枚のうち2・3・4のビッドカードを手に取り、5・6は脇に置いておきます。

ランダムに第1ハンドのディーラーを決めます。
ディーラーはプレイングカード25枚をシャッフル、左隣のプレイヤーから始めて各プレイヤーに手札として6枚ずつ配ります。
残ったカードの内、6枚をリザーヴとしてテーブル中央に置きます。

リザーブの横に、最後に残ったカード1枚を表向きにして置きます(切札表示カード)。
切札表示カードのスートが、今回のゲームにおける切札になります。
切札表示カードが底辺切札であれば、後述する「切札なしゲーム」を参照してください。


【ゲームの流れ】
各プレイヤーは秘密裏にビッドカードの中から1枚を選びます。
各プレイヤーが選んだビッドカードを、伏せたまま重ねて山にします。
選んだビッドカードが、今回のゲームに置ける各プレイヤーのビッドになります。

・数値「2」のビッドカード:低いビッド、つまり今回のハンドで獲得するカードのポイントが最も低いという宣言です。

・数値「3」のビッドカード:真ん中のビッド、つまり今回のハンドで獲得するカードのポイントが最高でも最低でもないという宣言です。

・数値「4」のビッドカード:高いビッド、つまり今回のハンドで獲得するカードのポイントが最も高いという宣言です。


全員がビッドカードを選んだ後、ディーラーはリザーヴのカード6枚を、各プレイヤーに2枚ずつ追加で配ります。
これにより各プレイヤーの手札は8枚になります。
切札表示カードは脇に除けて置きます。

ディーラーの左隣のプレイヤーが、手札から任意の1枚をプレイして、第1トリックのリードを行います。
以降は時計回りの順に、1枚ずつプレイしていきます。
リードされたカードと同じスートがあれば必ずプレイします(マストフォロー)。
同じスートがなければ任意の1枚をプレイします。
底辺切札は、いかなるスートにもなるので、いつでもプレイできます。

全員が1枚ずつプレイしたら、そのトリックの勝者を決めます。
切札の中で最もランクの高いカードをプレイしたプレイヤーがトリックの勝者です。
切札がなければリードされたスートの中で、最もランクの高いカードをプレイしたプレイヤーがトリックの勝者です。
トリックの勝者が、手札から任意の1枚を選んで次のリードを行います。
訳注:トリックの勝者は、そのトリックでプレイされた全てのカードを獲得します)

リードした A は、そのスートで最弱のカードになります。
トリックの2枚目または3枚目にプレイした A は、そのスートで最強のカードになります。

最終トリックの勝者は切札表示カードも獲得します。


【切札なしゲーム】
切札表示カードが底辺切札であれば、ディーラーが今回の切札スートを1つ選ぶ(切札ありゲーム)か、あるいは「切札なしゲーム」にするかを選びます。
「切札なしゲーム」では切札がなく、カードのポイントも変わります。
ただし各カードのランクは変わらず、マストフォローのルールも守る必要があります。


【得点計算】
最終トリックが終わったら(全員の手札がなくなったら)各プレイヤーは獲得したカードを公開します。

Olika_Scoring.jpg
各プレイヤーは点数カードの表に従い、獲得したカードのポイントを合計します。

「切札ありゲーム」の場合、カードの色によりポイントが変わります。
例えば切札スートが葉(緑)であれば、葉スートのカードは「Trump」の縦列を見ます。
花スート(同じく緑)のカードは「Same Color」の縦列を見ます。
碇と舵輪(どちらも青)のカードは「Other Color」の縦列を見ます。
訳注:Same as above は上記に同じの意味で、獲得した A がリードでプレイされたか否かはポイントに関係しません)

各プレイヤーの点数は宣言を達成(ビッドを成功)できたか否かで変わります。
達成していれば自分が選んだビッドカードの数値を得点、失敗なら失点です。
2人以上のカードポイントが同じだった場合、それらのプレイヤーは全員が失敗したことになります。

得点するには他プレイヤーとカードポイントが違っている必要があるのです。
カードポイントは宣言を達成できたか否かを決めるための物で、得失点には使いません。
プレイヤーの点数はマイナスになり得ます。
以下の条件を満たせば、得点が2倍になります。

・低いビッド(Low Bid)を達成して、かつ−7ポイント以下を獲得。

・真ん中のビッド(Middle Bid)を達成して、かつ1回もトリックの勝者にならなかった。

・高いビッド(High Bid)を達成して、かつ15ポイント以上を獲得。


ディーラーが切札スートを選んでおきながら宣言を達成できなかった(切札表示カードが底辺切札で「切札ありゲーム」を選んだ)場合、ディーラーの失点が2倍になります。


【次のラウンド】
今回のディーラーの左隣に座るプレイヤーが、次のディーラーになります。
各ビッドカードを所有プレイヤーに戻します。
ディーラーは全てのプレイングカードをシャッフルして、次のハンドを始めます。

各プレイヤーが1回ずつディーラーを行ったら(第1ラウンドが終わったら)数値「2」のビッドカードを取り除き、数値「5」のビッドカードを加えます。
再び各プレイヤーが1回ずつディーラーを行ったら(第2ラウンドが終わったら)数値「3」のビッドカードを取り除き、数値「6」のビッドカードを加えます。


【ゲーム終了】
各プレイヤーが3回ずつディーラーを行ったら、つまり第3ラウンド(合計9ハンド)が終わったらゲーム終了です。
最も点数の高いプレイヤーがゲームの勝者です。
引き分けの場合、決着がつくまで追加の1ハンドを行います。


【3-4人用のビッドなしゲーム】
基本的には上記のルールに従いますがビッドはありません。
プレイ人数の2倍に等しいハンドを行い、より高いポイントを目指します。
1ラウンド中に6ポイント以上を獲得したプレイヤーは、ボーナスとして追加の6ポイントを獲得します(計12ポイント)。
1ラウンド中に12ポイント以上を獲得したプレイヤーは、ボーナスとして追加の18ポイントを獲得します(計30ポイント)。

各ゲームでの合計ポイントは必ず「10」になります。
つまり誰かがボーナスを獲得したなら、その分だけ他プレイヤーのポイントが減ります。
例:4人戦で誰かボーナス18ポイントを獲得した場合、他プレイヤー3人はそれぞれ獲得したポイントから6ポイント(18÷3=6)を失います。


【2人用のビッドなしゲーム】
基本的には3-4人用ビッドなしゲームのルールに従いますが、以下の例外があります。

6ゲームの合計ポイントを競います。
各プレイヤーに手札としてプレイングカードを6枚ずつ配ります。
各トリックの終了時、そのトリックの勝者からリザーヴのカードを1枚ずつ引き、手札に加えます。
リザーヴがなくなったら、手札がなくなるまでプレイを続けます。





参照リンク:
『トランスアメリカ』 非公式マップ3種
『フィノ』 作者による3人用選択ルール

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posted by okanenainde at 00:00| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする