『ディーラーのジレンマ（Dealer's Dilemma）』 3人専用トリックテイキング

本日はBGGから『Dealer's Dilemma』を紹介します。
通常のトランプ1組からカード36枚を使う3人専用のトリックテイキングです。

---

【目的】
ビッド数と同じだけのトリックに勝つこと。
全6ラウンドの合計点が最も高いプレイヤーの勝利。


【使うカード】
4スート各1・2・3・4・5・6・7・8・9（計36枚）


【概要】
『ディーラーのジレンマ』では直感を頼りに、各ラウンドで何トリック獲得できるかを予想（ビッド）します。
手札の中にはビッドに使うカードがあり、残りはトリックに使います。
このゲームはWimmüln（訳注：『Mü & Mehr』に収録）とNinety-nineに影響を受けています。


【ゲームの準備】
ランダムにディーラーを選びます。
ディーラーは全カードをシャッフル、手札として12枚を他プレイヤーたちに、10枚を自分に配ります。
残りのカード2枚のカードを表向きに置いて全員に見せます。

次にディーラーは、その2枚のうち1枚を手札に加えます。
その手札に加えたカードのスートが現ラウンドの切札になります。
カード2枚が同じスートだった場合、ディーラーは「そのスートを現ラウンドの切札にする」か「現ラウンドは切札なし」かを決めます。

2枚のうち選ばなかった方のカードは、プレイフェイズ（後述）で第1トリックのリードに使わねばなりません。


【ビッドフェイズ】
ディーラーの左隣から順に、各プレイヤーは手札を2枚ずつテーブルに置いてビッドします。
ビッドに使ったカード2枚はトリックに使用しません。
カードのランク（数値）は、自分が何トリック取るかを予想したものです。

・ゼロビッド：
トリックを1つも取らないと予想した場合、表向きでカード2枚を隣り合わせに置きます。

・イージービッド：
1枚を伏せて置き、もう1枚を表向きにして横に並べます。
伏せたカードは他プレイヤーからは見えないビッドです。
2つのうち、どちらのビッドでも成功になります。

・リスキービッド：
予測を1つしか行いません。
カード1枚を表向きで全員に見せた後、その上にカードをもう1枚、表向きで置きます。
上に置いたカードのランクがビッドになります。

【プレイフェイズ】
ディーラーから時計回りに、各プレイヤーは手札から1枚ずつカードをプレイして、トリックを行います。
プレイヤーは可能な限り、リードスートをフォローします（マストフォロー）。
フォローできなければ任意のカード1枚をプレイします。

最も高ランクの切札がトリックに勝ちます。
切札が出ていなければ、リードスートの中で最も高ランクのカードが勝ちます。
トリックの勝者は次トリックのリードを行います。
以上の流れを、全てのカードが出されるまで続けます。


【得点計算】
現ラウンドのトリックを全てプレイしたら得点計算を行い、それまでの得点に合計します。

・イージービッド：獲得トリック数と伏せたビッドカードのランクが一致すれば＋2点。
・イージービッド：獲得トリック数と表向けたビッドカードのランクが一致すれば＋4点。

・ゼロビッド：1トリックも獲得していなければ＋5点。

・リスキービッド：獲得トリック数と上に置いたビッドカードのランクが一致すれば＋6点。

・ボーナス点：1人だけビッド成功なら、今ラウンドの得点が2倍に。

【ゲームの続き】
ゲームの準備に戻って新しいラウンドを始めます。
ディーラーは時計回り（前ディーラーの左側）に移ります。

6ラウンド後、最も高い合計得点のプレイヤーが勝ちです。
同点の場合は、勝利を分かち合います。

---

参照リンク：
メビウス訳 ミュー&メアー日本語ルール

『Lobo（ロボ）』 1人専用カードゲーム
『La Vetrina（ラ・ヴェトリーナ／ショーケース）』 2人専用トリックテイキング
『コピーライト』 3人専用トリックテイキング
『コインズ』 メイフォローの3人専用トリックテイキング
『アームズ・レングス』 ペア戦4人専用トリックテイキング